小説

ぼくがハマったオーバーロード。 非常に面白いけれど、気に入らないところもあるかも……

ゲーム、アニメ、漫画、小説。 サブカルチャー、細かく言えばオタク文化が大好きなぼくですが、基本的に広く浅くさわりつつ、局所的にハマりこむタイプなのです。

そんなぼくが久方ぶりに結構がっつり目にハマったのが、小説「オーバーロード」でした。

オーバーロードはもともと小説投稿サイト「Arcadia(アルカディア)」にて連載されていたもので、現在のラノベ界で大きな勢力図を形成している「小説家になろう」にも掲載されていました。 いわゆる、”なろう系”。

簡単なあらすじとしては、

我々の世界に存在する”VR”と”MMORPG”を足して、2で割るどころか掛け算してしまったような存在である”DMMORPG”とよばれるゲームジャンル。

そのなかでも最大手である「ユグドラシル」にて、プレイヤー名「モモンガ」として活動していた主人公。

ユグドラシルのサービス終了と同時にゲーム内のアバターのままに異世界に転移してしまう。

一緒に転移した自身の拠点である「ナザリック地下大墳墓」、自分以外のメンバーがゲームを離れても、ただ一人守り続けてきた大事なギルド「アインズ・ウール・ゴウン」

そしてそのギルドにてかつての仲間たちが作り出した、忘れ形見たるNPCたち。

転移してしまうと同時になぜか意思をもって行動し始めたNPCたちからの尊敬のまなざしに晒されながら、知恵を絞って彼らの支配者として(どうにか)振るまう彼の明日はどっちだ……!?

という感じ。

ぼくがハマったオーバーロード

異世界系で、最強系で、勘違い系でと、流行りのジャンルが盛りだくさんです。 個人的にはそういった詰め込めるだけ詰め込んだようなのとかは好きではありません。

なのになぜオーバーロードにハマったかというと、なろう系というか、ずぶの素人が書いたラノベにありがちな典型的なオレツエーだったり意味の分からないハーレムだったりがないから。 加えて、文章力もきちんとあるからです。

読んでいて時おり、「ん?」と思ってしまう部分もないわけではありません。 しかしそれは本当に時々であり、そんなに気になるようなものでもない程度です。

文章の合間にいきなり「ドカーーーーン!」というような効果音だけの一文が差し込まれるようなことがないのは、とても評価できます。 最近はそんな程度のものも結構ありますからね……。

作品の設定などに関しても、わりと細かく作りこまれているので、国同士の関係や人物相関も読んでいてしっかりと理解できます。

そしてハマった理由の最たるものが、主人公のモモンガとNPCたちが繰り広げるハートフルストーリー(?)。

「すごい方なんだ! 尊敬すべき方なんだ!」というNPCたちからの期待と、それに応えるべく四苦八苦するモモンガのあまりにも一般人然とした独白は、この作品の最大の魅力だと感じました。

……と、いろいろといい部分について語りましたが、もちろん良くない部分もあります。

オーバーロードの良くないところは……

オーバーロードを読んでいて気になるのは、登場人物をぽんぽんと殺しすぎるところですね。

主人公側の勢力があまりに強すぎるので、その他の登場人物が主人公側にとってとるに足らないものであるとはいえ、ある程度ストーリーで存在感を放っていた人物を次から次へと殺してしまうのです。

こうなってくると特定のキャラクターに思い入れを抱くのが難しくなってきます。

「このキャラクターカッコいい(かわいい)けど、殺されそうだなぁ」なんて考えてしまうと、せっかくの楽しい気持ちも興ざめ。

個人的に登場人物のなかで好きな「イビルアイ」というキャラクターがいるのですが、現在発売されている13巻時点ではまだ生きているものの、どうにも話のながれ的に殺されてしまう可能性が非常にたかいのです。

ストーリーにメリハリをつけるためにも、ある程度キャラクターが死んでしまうのも致しかたないかと考えはしますが、それでもあまりに簡単にやってしまうので、ちょっとそのあたりはどうかなー、と。

もしも今後の展開でイビルアイが死んでしまったら、ちょっと読むのをやめてしまうかもしれないなーなんて思いつつ。

読者数のキープを重要視するか、物語の展開や構成を優先するか、難しいところですね。